カレリア語 (Karelian)

kar. karjalan kieli; fin. karjala; eng. Karelian

ロシア連邦共和国の西北部 (カレリア共和国, ムルマンスク州, レニングラード州, ノブゴロド州, カリーニン州) で話されている言語。ウラル語族フィン・ウゴル語派に属し, 話者は約4万人。

カレリア語は,大きく3つの方言に区分される。

  1. 狭義のカレリア語 (Karelian proper, eigentlich Karelisch, собственно-карельский диалект)
    カレリア北部地方 (Viena 地方),およびこの地域からの移住者の子孫が住むトゥヴェリ (Тверь, 旧カリーニン Калинин) 近郊。北カレリア方言と南カレリア方言に下位区分される。
  2. オロネツ語 (Olonetsian, Olonetzisch, олонетский [ливвиковский] диалект)
    ラドガ湖 (Ладожское озеро) 北東岸地域。アウヌス語 (aunus, aunuksen karjala) とも呼ばれる。
  3. リュード語 (Ludic, Ludian; Lüdisch, людиковский диалект)
    オネガ湖 (Онежское озеро) 西岸地域。「カレリア語化したベプス語」と言われ,質的な階程交替が見られない。

現存するカレリア語のもっとも古いテクストは,1957年にノブゴロドで発見された白樺の樹皮の呪文 (3行12語) で,13世紀初頭のものとされる。最初のカレリア語の本は1804年に出版された。

辞書・参考文献

更新日: 2009/10/14